地方の古い家に残されていた桐ダンスの引き出し取っ手金属6組　金箔風の金色メッキも

テイスト...レトロ 主な素材...スチール 合金メッキ地方の古い家に残されていた婚礼用品、桐の和ダンス取っ手（金属製）です。昭和12～13年頃に製造された桐タンスから外しました。昭和16年（1941年）に金属回収令が出されましたが、桐ダンスなどに使われていた取っ手や、開き戸の金具はそのまま残され、これらの金属は回収令を免れたようです。同時に、戦火で和ダンスなど家具の多くは焼失しましたが、本品は、戦火も脱がれた和ダンスの金属製取っ手です。　本品4つには、取っ手の一部に金色装飾が残っています。なかでも1つには、全体的に金色メッキが見られ、もう1つは両端などに残っています。他の2つは、取っ手の端などに限られて金色メッキが残っています。銅と亜鉛の合金の真鍮メッキと思われます。残りの2つは、黒い鉄製の取っ手となっています。取っ手には、金色メッキの他にも、光っている物質が鉄に塗られ、約85年を経た今日も、錆びることなく輝いています。素材は確認できませんが、日本工業の優れた、当時の技術を伝えてくれます。　取っ手に付属する平たい棒状の金具は、取っ手の端に付けて引き出し木部の細い穴を通し、刺した裏側でこれを広げ、抜けないように措置されています。取っ手の金属よりも柔らかな金属で、刺した後で折り曲げられますが、硬い金属であることには変わりありません。昭和10年代のタンス職人の工夫が伝わってきます。なお、経年変化と、取っ手の平たい部分など、外すときに生じた歪みなどは、ご了解ください。　取っ手と木部の間に入れる、薄い飾り金属は、4つだけ残っていましたが、両端に梅でしょうか5弁の花、中央に松の葉でしょうか、ここにも当時のタンス職人の小粋なこだわりが感じられます。　本品は、人手をかけて製造していた戦前、戦中、昭和前期の、日本工業事情を語る歴史資料としても興味深いですし、昭和レトロ感あふれる家具などの不足部品を補う材料としても御活用いただけるかと思われます。サイズ　金飾りの残る取っ手　横　約7.7㌢　　幅　約3.5㌢　飾り板　幅　約6.6㌢　高さ　約1.5㌢　厚さ0.5㍉

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